半歩遅れた流行語解説 「ブートキャンプ」とは?

このコーナーでは「少し前に流行した/流行しそうになった言葉」について、調査した結果をお伝えします。細かい間違いはあるとは思いますが、素人による素人の為の解説ということでご容赦ください。「流行ってることは知ってるけど、今ひとつ解らない」という人に向けた緩い解説としてお役に立てれば幸いです。

あらすじ

遅ればせながら「ブートキャンプ」という言葉について調査した事をお話します。途中から脱線気味です。

本題

ここ数日、ビリー・ブランクスがテレビに出まくっているそうですね。残念ながら私は朝のワイドショーでちらっと見ただけなのですが、その露出ぶりはネットからも伝わってきます。
話題のビリーズ・ブートキャンプに自体については「厳しいけど、やり遂げたという爽快感の得られる、エクササイズ」ということは解っているのですが、それよりも「ブートキャンプ」という言葉が気になってちょっと調べてみました。ビリーの前にも訊いた事があるような気がします。

ブートキャンプ

  • 元々は新兵(ブート)を鍛えるためのトレーニングの事。
    • 短期間で実践的な体力を身につける事を目的としているので、肉体的にはもちろん、精神的にも厳しく鍛えられる。
    • ビリー・ブランクスのエクササイズは、この新兵訓練になぞらえたもの。もちろん本物のブートキャンプのような精神的な苦痛はない。
  • 一方、Intel社のCPUが搭載されたMachintoshでWindows XP/Vistaを動作させるためのプログラムも Boot Camp と呼ぶ。
    • これは、Machintosh に新しいOSが入隊(インストール)する際の訓練(初期作業)を行うという意味を持つ。
    • また、OSが起動することをブートするということにもかけている。

ブート(新兵)

  • 新兵が何故ブートと呼ばれるのか調べてみたが、語源を確かめる事は出来なかった。
  • 蹴飛ばすという意味から来ているような気がする。
    • スヌーピーでおなじみのアメリカ漫画ピーナッツではよく、蹴飛ばすときの擬音(?)として、「BOOT!」が使われていた。
    • それが一般的な用法なのか調べてみたが、こちらも解らなかった。

ブート(起動)

  • 先に挙げた通り、ブートにはコンピュータを起動するという意味もある。これは「ブートストラップ」を短縮した言葉。
    • 日本でも「ブートする」と言う人はいるが、やはり「起動する」が主流。再起動を意味する「リブート」はそこそこ使われている。
  • OS等の基本的なプログラムは、多くの場合ハードディスクに収められているが、これらのプログラムは自分自身を実行することが出来ないので、コンピュータの本体(ハードディスク以外の部分。通常はマザーボードに搭載されたチップ)に、起動用の小さなプログラムが予め用意されている。
  • 電源投入時にはその小さなプログラムが必ず実行される。小さなプログラムはOSを読み込んでプログラムを実行という役割を持つ。
  • この方法が「ブートストラップ」と呼ばれている。また、最初に実行される小さなプログラムは「ブートローダ」と呼ばれる。
    • 「ブートストラップ」の元々の意味はブーツのつまみ皮。
    • 「自分で自分のブーツのつまみ皮を持ち上げて浮き上がる」ことに例えているらしい。
    • "bootstrap oneself" という慣用句があって、意味は「自分自身の努力で進む」。ここから来ているのかもしれない。
  • 実際には、最初に実行されるブートローダが必ずしも全ての起動動作を任されている訳ではなく、もう少し大きくて複雑な動作が可能な別のブートローダを起動し、OSの起動はその2番目のブートローダが行うという事が多い。

その他

  • 「ブートストラップ」と紛らわしい言葉に「ブービートラップ」がある。
    • こちらはゲリラ等が仕掛ける罠の事。
    • まぬけ(booby)が触ると爆発することから命名されたらしい。他にも諸説あり。
  • ビリー・ブランクスは、元々Tae Boというエクササイズを考案した人としてアメリカでは知られていた。
    • Tae Boは Taekwon-Do(テコンドー)とBoxingを組みあわせた造語。