シャープとポンドとナンバー
先日、知人から聞いた「#に関する誤解」に関するメモです。
- 「#」という記号を日本では「シャープ」と呼ぶことが多いのですが、厳密には「シャープ」とは異なる記号とのこと。
- 本来「シャープ」と呼んで良いのは「♯」で、「#」や「#」には別の呼び方があります。
- 「#」や「#」は「ナンバー記号」または「ポンド記号」と呼びます。
- 両者の形状の違いは次の通りです。
- ♯:シャープ → 縦線が垂直
- #:ナンバー/ポンド → 横線が水平
- 両者の意味の違いは次の通りです。
- ♯:シャープ → 半音高く(嬰記号)
- #:ナンバー/ポンド → 番号を表す。ポンド(重量単位)を表す。
- #は、ハッシュ(またはハッシュマーク)という呼び方もあります。日本では符丁として「井桁(いげた)」とも呼ぶこともあるようですが、井戸の縁を囲う井桁は縦横ともに傾いていないので、厳密には「#」「♯」のどちらを指したとしても正しくはありません。
- 電話のボタンに使われているのは「#」の方です。
- ASCIIコードには(日本で言う「半角英数」)♯が無いので、「#」で代用する習慣があります。
- ATOKに付属するジーニアス英和辞典では「嬰音」の説明として「sharp 嬰音; 嬰記号≪#≫ ⇔ flat」と表示されます。半角の#なら先に挙げた通り代用と見ることもできますが、全角の#で書かれているのでこれは誤りです。